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小川洋子の「博士の本棚」を読み終えました [本を読んでいる]

昨日、帰りの電車の中で小川洋子の「博士の本棚」を読み終えました。彼女は、私と同年齢で、(学部は違いますが)同じ大学の出身ということもあり、これまで何となく気になっていた作家の一人です。私がこれまで読んだ彼女の作品は「博士の愛した数式」だけなのですが、豊かな感性と才能に溢れた作家という印象を持っていました。今回読んだ「博士の本棚」は本にまつわるエッセイ集で、オースター、ブローティガン、サリンジャー、村上春樹、武田百合子といった、彼女の大好きな作家の作品に対する思い入れがひしひしと伝わってくる好書でした。そして、そうした好きな本について語りながら、その行間から垣間見える彼女自身の生い立ちやものの感じ方、大学時代の思い出といったところが出色で、私は彼女に深い共感を覚えました。また、ここで語られている色々な本の中でも、彼女が13歳で出会った「アンネの日記」は、彼女の作家としての人生そのものを決定づけるもので、そんな本と出会うことができた小川洋子さんに対し、少し羨望の念を抱きました。サリンジャーは、「桃尻娘」の作者である橋本治と並んで、高校時代、私の大好きな作家でした。そんなことすら忘れかけていた私は、彼女の「九つの物語」に対する想いを読みながら、なんとも言えない不安定さの中で、将来に対して淡い希望を持ちながらも、周囲に怯え、自身をコントロールできながった、自分自身の高校時代を懐かしく思い出していました。
彼女の最新の作品である「猫を抱いて象と泳ぐ」は、私が今、読みたい本のトップ3に入るのですが、なかなか読むチャンスに恵まれません。今春、なんとか図書館から借りてきた時(このときは図書館で貸し出し予約後、約一年ほどかかりました)、私以外の家人(妻と二人の娘)が先に読み(とても面白かったそうです…ちょっと僻みっぽくなっていますが)、貸出期間を過ぎたため、結局、私は読むことなく返却せざるを得ませんでした、もう一度、図書館で予約しようとしたのですが、現時点で300人待ちの状態で、簡単に借りれそうにはありません。そこで情けないながらも、二人の娘に「学校の図書館から借りてきて欲しいんだけど…」とお願いしているのですが、結局、二人の娘共、失念し、そのまま夏休みに突入してしまいました。
こんな感じだと、読めるのは二年越しになってしまいそうな雰囲気ですが(苦笑)、なるべく近いうちに、「猫を抱いて象と泳ぐ」を読むたいと願っています。

博士の本棚.jpg
写真は小川洋子「博士の本棚」(新潮文庫)

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