So-net無料ブログ作成
検索選択

インドで感じたこと [旅をしている]

前の記事で11月中旬にインドに出張したことを書きましたが、私にとって、このインド出張はとても刺激に満ちたものでした。インドは経済成長著しい国の一つですが、新興国によくある「富の偏在」はかなり極端なようで、それにインド独特の身分制度である「カースト」が絡まって、その社会は非常に複雑かつ、がんじがらめな印象を受けます。街の風景を見ても、とてもモダンな高層ビルのとなりにスラム街があったりしますし、ムンバイの空港でもプライベートジェット機が並んでいるその先には、一面の、屋根の雨除け代わりの青いビニールシートがひときわ目立つスラム街が見えます。

インド出張経験の豊富な同行者によれば、5年前とは因泥の差で、都市の近代化が進み、中間層が増えてきているとのことですが、貧富の差が極端で、かつその構造が固定的となれば、極端なテロ思想が生まれてしまうことは容易に想像できます。実際、ムンバイでは5年前のこの月に、イスラム過激派による同時多発テロが起き、(日本人1名を含む)174名の死者が発生したことは記憶に新しいことかと思います。同時多発テロの標的となった有名ホテル「タージマハル・ホテル」にも訪れてみましたが、多くの観光客で溢れる姿は、ここでテロが起きたとは思えません。とはいえ、多くのホテルやショッピングモールの入り口には金属探知機を備えたゲートが設置され、セキュリティチェックが行われていますし、構内に入る車も、爆弾を積んでいないか、トランクをチェックしたり、鏡を使って車の下がチェックされます。日本と違い、ここインド、ムンバイではテロはいつ起きてもおかしくないことなのです。

翻ってみて、日本って、本当に平和な国なんだなと思います。確かに領土を巡って、周辺国との間に摩擦はありますが、基本的なインフラが充実していて、その構成においては一億総中流と言っても良い圧倒的に充実した中産階級社会、みんなが当たり前だと思っている、この格差の少ない抜群の安定性を誇る国は世界でも本当に稀なケースなのです。

出張中、そんなことをつらつらと考えていました。

DSC00007.JPG
ムンバイのホテル「PALLADIUM HOTEL」の中庭からの風景。右奥の建設中の近代的なビルと左の多くの中産階級家庭が住む大型マンション、そして手前のスラム(といっても、これはかなり「上」の部類に入るかと思います)が同居する姿が印象的でした。

DSC00109.JPG
こちらはオールドデリーの一風景。今にも朽ち果てそうなビルに設置された多くの空調の室外機と屋上のパラボラアンテナが、現在のインドの抱える色々な問題を象徴しているような気がしてなりません。

共通テーマ:日記・雑感