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行きつけのジャズ喫茶店で、先崎綜一著「フクシノヒト こちら福祉課保護係」を読み終えました [本を読んでいる]

昨夜、一人で訪れた蒲田のジャズ喫茶店(「直立猿人」)で、先崎綜一著「フクシノヒト こちら福祉課保護係」を読み終えました。この小説は、

ごくフツーに大学を卒業し、ひたすら安定を求めて役所に就職した堺勇治。ところが、配属先は誰もが敬遠する福祉課保護係だった。病気や高齢、障害といった様々な境遇に苦しみ、時には亡くなっていく生活保護受給者の姿にショックを受ける。そして、社会が抱える矛盾や自分の無力さに苦悩する日々…。そんな堺を支えたのは個性豊かな保護係の先輩たちだった。がむしゃらに邁進する若者の成長を描いた“社会派コミカル青春小説”。(以上「「BOOK」データベース」からの引用)

といったもので、扱っているテーマは重いものの、どちらかと言えば軽く読める「教養小説」といった感じで、私は興味深く読みました。こうした「主人公がその時代環境のなかで種々の体験を重ねながら,人間としての調和的自己形成を目指して成長発展していく過程に力点をおいた小説」(以上、「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典」における「教養小説」の解説からの引用)って、最近はなかなか見ないような気がします。ちなみに、私にとって、思い出に残っている「教養小説」といえば、トーマス・マンの「魔の山」であり、下村湖人の「次郎物語」だったりします。そういう意味では久しぶりにこうした本に接し、新鮮でしたし、共感を持ちました。私のような中年男よりも、もっともっと若い人、中学生とか高校生に読んでもらいたいと思った小説でした。

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先崎綜一著「フクシノヒト こちら福祉課保護係」(文芸社文庫)。実は著者の先崎君は同じ大学のサークルの後輩でして、今回、文庫本での再刊にあたり、この本を私に送ってきてくれました。


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