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村上春樹著「騎士団長殺し(第1部・第2部)」を読み終えました [本を読んでいる]

今日のお昼休みに、遅ればせながら、村上春樹著「騎士団長殺し(第1部・第2部)」を読み終えました。この本は長女が買って、読みかけのままほったらかしになっていたので、ならばその隙にと(苦笑)先週の金曜日から読んでみたものです。村上春樹さんの小説は私にとって読みやすいもので、今回もつまることもなく、すんなりと読み終えることができました。

内容はいつもの村上春樹ワールドとでも言うべきものです。彼の小説はいつも、どこか現実離れしたものなのですが、だからと言ってとっつきにくいものではありません。本作は私にとってはセックス(性交)を強くイメージさせるものでした。第2部の後半あたりはほぼ、そうした描写ともいうべきような記述が続きます。

一体、この小説が何を語っているのは、私にはよく分からないながらも(泣)、やはり自己再生の物語ということかと思います。主要な複数の登場人物が古典西欧音楽を好んで聴く設定であることから、クラシック音楽関係のの文章が特に多いことも、この小説の特徴です。そうして点を含めて、読みながら、その背後にある作者の嗜好なり、ものの考え方が分かるというかよく見えてきます。これも良くも悪くも、本作品の特徴ですね。

しかし記憶は残る。記憶は時間を温めることができる。そしてーもしうまくいけばということだがー芸術はその記憶を形に変えて、そこにとどめることができる。
(「騎士団長殺し」第2部112Pからの引用)

正直言って、マンネリという批評もあるかと思いますが、私にとっては安心してこの小説世界に浸ることができました。一つだけ残念だと思ったのは主要な登場人物である免色(メンシキ)さんが、小説の後半になればなるほど、なんともステレオタイプというか平凡な感じになってしまっていることです。その結果、この小説の魅力というか深みを削いでしまっているような気がしてなりません。

とはいえ、今の日本で、これだけの小説、物語を書ける人は彼しかいないのも事実です。一応、熱心な一読者としては、これからもどんどん小説を書いてもらいたいと願うばかりです。

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村上春樹著「騎士団長殺し(第1部・第2部)」(新潮社)