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私の好きなピアニスト(7)-アニュエル・ブンダヴォエ(Agnelle Bundervoët) [私の好きなピアニスト]

私がアニュエル・ブンダヴォエ(Agnelle Bundervoët 1922年~)という、フランスの女性ピアニストのことを知ったのは、つい最近のことです。いつも、クラシック鑑賞の参考にさせて頂いている、とある方のブログの歴史的ピアニストの紹介サイトを眺めていると、見覚えのある、美しい女性の写真が載っていました。さっそく解説を読んでみると、このアニュエル・ブンダヴォエというフランスの女性ピアニストは、素晴らしい演奏で知られるものの、録音が少なく、また希少であることから「幻のピアニスト」と呼ばれていること等が分かってきました。また同時にTAHRAからかつて発売された「フランスの女性ピアニスト」と名付けられた二枚組のCDに、彼女の演奏が収録されていることも紹介されていました。

あれっ? このCDなら私は持っています。なるほど、そういうことだったのですね。私は、そのCDのジャケットに載っていたブンダヴォエの写真を何となく覚えていたから、今回このサイトに気付き、また興味を抱いたのでしょう。以前、このCDを購入した理由はなんといってもユーラ・ギュラー(Youra Guller 1895~1980年)のショパンのマズルカ(11曲)の演奏が収録されていたからでして、その演奏が収録されているDisk-1は何度も聴いていたものの、ブンダヴォエの演奏が収録されているDisk-2はこれまで一回も聴いたことがありませんでした(汗)。ちなみにDisk-2に収録されている彼女の演奏する曲目は以下の通りです。

・バッハ/ブゾーニ編:シャコンヌ
・リスト:メフィスト・ワルツ第1番
・リスト:スペイン狂詩曲
・シューマン:幻想小品集 Op.12-『夕べに』、『なぜに』
(録音はいずれも1954~57年)

こうして、やっと私はブンダヴォエの奏でるピアノを聴く機会を得たのですが、一聴したとたん、まさに、ど肝を抜かれました。何と言えば良いのでしょう。美しい容姿からは想像のつかない、スケールの大きい、ピアニズムの極致のような演奏です。なんとも大胆というか、ダイナミックレンジが超ド級と言えば良いのか、まさしく「音楽芸術」という言葉が相応しい演奏です。バッハも勿論、とても素晴らしいのですが、リストはまさしく絶品ですね。私はこんなに素晴らしい演奏をこれまで聴いたことがありません。このCDを前から持っていながら、今の今まで聴いていなかったなんて…と唖然とするばかりです。

慌てて、他の演奏も聴きたくなり、オークション等で他の録音を探し始めたのですが、彼女の演奏(録音)は本当に希少のようで、例えばオークション(E-bay)ですと、ブラームスの曲が収められたオリジナルのLP(フランスDECCA盤)はUS$2,500という、とんでもない値段で売られています(20014年7月9日現在)。まさしく幻のピアニストであり、録音ということのようです。

それでも丹念に探すと、何種類かの、LPから復刻されたCD-Rが発売されていたりしていて、入手は可能というか容易ですし、何と言ってもYoutubeには多くの彼女の録音がアップされていて、気軽に演奏を楽しむことができます。Youtubeにアップされている中では、ラヴェルの「夜のガスパール」の演奏は特に貴重なもので、また、その演奏たるや、本当に素晴らしいものです。というか、どの曲も一度、彼女の演奏を聴いてしまうと、他のが聴けなくなるというか、凡演に感じられてしまうほどです。それほど彼女の演奏の音楽性、芸術性はずば抜けていると思います。

私はこれまで40年以上、クラシック音楽、それもピアノ音楽を中心に聴いてきましたが、今回、アニュエル・ブンダヴォエの演奏を知ることができたことは本当にうれしいというか幸せなことでした。これから折に触れて、彼女の演奏を楽しみたいと思っています。

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写真は「Pianistes Franaises(CD二枚組)」(TAHRA)。現在、amazonではMP3でダウンロード販売されています。

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写真はアニュエル・ブンダヴォエのポートレート。


こちらはYoutubeにアップされている「Agnelle Bundervoet (Bundervoët) plays Ravel's Gaspard de la Nuit」。他にも多くの演奏がアップされていますので、是非聴いてみて下さい。

(2016年12月26日追記)
アニュエル・ブンダヴォエについては以下の記事でも紹介しています。良かったら読んでみて下さい。
「ブンダヴォエのオリジナルレコードを聴いてみました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29

また、最近になって、ブンダヴォエの未公開録音が発掘され何枚かのCDが発売されました。今後、これらのCDを聴いた感想等もアップしたいと考えています。


共通テーマ:日記・雑感

私の好きなピアニスト(6)-ベラ・ダヴィドヴィチ(Bella Davidovich) [私の好きなピアニスト]

ベラ・ダヴィドヴィチ(ロシア語: Белла Михайловна Давидович、Bella Davidovich、1928~ )はアゼルバイジャン出身のユダヤ系女性ピアニストで、1949年に、ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ(注)と並んで、第4回ショパン国際コンクールで優勝した実力の持ち主です。
吉澤ヴィルヘルム著「ピアニストガイド」(色々なピアニストの事を知る上でとても参考になる本なのですが、ユーラ・ギュラーが何故か載っていないのが残念…)の中で彼女が絶賛されていることを知り、さっそくショパンのピアノ協奏曲(全曲)のCDを入手し、聴いてみたのが最初の出会いでした。その演奏は非常に優れたもので、過度に繊細にならず、とても中庸かつ気品に溢れた演奏でした。そこで、丁度私が彼女を知った後にBrilliantから発売されたショパンの前奏曲、バラード、即興曲のCDも聴いてみましたが、その演奏もとても彼女の、豊かで暖かい人間性が窺い知れるような素晴らしいもので、私はすっかり彼女のファンになりました。あまり録音は残していないようですが、比較的簡単に入手できるようです。何度聴いても飽きることのない、私にとってはショパンの曲を聴く上で定番のピアニストです。
余談になりますが、ベラ・ダヴィドヴィチとハリーナ・チェルニー=ステファンスカのお二人は、とても美人ということでも有名だったようです、確かにジャケットの写真をみると、さもありなんと思わせます。若い時の演奏を観てみたかったなー。(爆)

(注)ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ(Halina Czerny-Stefańska 1922~2001年)
彼女はピアノ教則本で有名なチェルニーの直系にあたり、東京芸術大学の客員教授もつとめ、日本におけるピアノ演奏の向上にも大変寄与された方のようです。ショパンのピアノ協奏曲第一番の演奏がリパッティのものと間違われて10年以上売られていたエピソードは有名で、私自身、この演奏は大好きで、高校生の頃、リパッティの演奏と思い込みながらも良く聴いていました。

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写真はベラ・ダヴィドヴィチ「前奏曲集、バラード集、他」(CD)

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私の好きなピアニスト(5)-マリラ・ジョナス(Maryla Jonas) [私の好きなピアニスト]

マリラ・ジョナス(Maryla Jonas, 1911~1959年)という、ポーランド生まれの女性ピアニストのことを知ったのは、2年ほど前に、Pearlというレーベルから出ている「Maryla Jonas」という輸入版のCDを、CDショップで何気なく手にした時からです。このCDの演奏は、とても内省的なもので、一度聴くと、忘れられないものです。今、入手できるCDはこの一枚だけですが、私は、このCDを聴いた後に、慌てて、ここに収められていない、ショパンのマズルカの演奏が入っている10インチ版のLPもE-Bayで入手しました。その演奏も、前のCDと同様、軽く聞き流すことができるような演奏ではまったくなく、彼女の魂の深いところから、音楽が湧き出ており、その上、なんともいえない澄み切った抒情感のようなものも感じられ、私は彼女の演奏に、一気に惹き付けられました。

ライナーノーツによると、彼女は、1920年、9歳でデビューし、1926年頃からは全ヨーロッパでリサイタルを開くようになります。しかし1939年、ナチス・ドイツのポーランド侵攻によって、演奏活動は中断、彼女は強制収容所に収監されてしまいます。7か月以上収監された後、マリラ・ジョナスの演奏を聴いたことがあるドイツ人高官の手助けを得て脱走、徒歩で数か月かけてベルリンのブラジル大使館まで逃亡し、ブラジルへ亡命します。その後、アルトゥール・ルービンシュタインに見出され、1946年にアメリカでのデビューを果たします。このリサイタルを聴いたニューヨーク・タイムズの評論家が彼女を絶賛し、次第に人気がでるようになりますが、厳しい収容所生活のせいもあり、1959年にわずか48年の生涯を閉じてしまいます。

こうした、彼女のキャリアを知ると、演奏の深さ、澄み切った情感の秘密が少し分かったような気にもなりますが、こうしたことを知らなくても、あの演奏さえ聴けば、どなたにもその素晴らしさが分かっていただけるかと思います。
最近知った、私にとって、とても大切なピアニストです。

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写真は「Maryla Jonas」(CD)。この中では、特にショパンの夜想曲19、20番とシューベルトの即興曲(Op.90-3)の演奏が私にとっては忘れることのできないものとなっています。

(2017.8.16追記)
「マリラ・ジョナス(Maryla Jonas)」で検索して、この記事を読む方がとても多いので、私のこれまで書いた記事のうち、彼女の演奏や人生について紹介した他の主な記事へのリンクを以下、貼っておきますので、興味のある方は是非、読んでみてください。
「先週末は父の一周忌で実家に帰省していました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2012-03-15
「マリラ・ジョナスの弾く、ショパンの夜想曲集を聴きました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30
「トゥルチンスキの弾くショパン作品集を聴いてみました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2014-05-19
「先週末、自室で「ルービンシュタイン自伝(上・下巻)」を読み終えました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2014-10-22
「昨夜、自室でマリラ・ジョナスのレコードを聴きました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-06-23
「マリラ・ジョナスのCDボックスセットが発売されました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-06-29
「マリラ・ジョナスのCDボックスセットを聴いてみました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-08-16

以下、彼女のDiscographyが書かれているサイトへのリンクも貼っておきます。
「MARYLA JONAS, PIANIST (1911-1959):A DISCOGRAPHY
[コピーライト] Nigel Nettheim 2001. Released 10 September 2001, revised 27 April 2007」
http://nettheim.com/jonas/jonas-discography.html

私の好きなピアニスト(4)-ユーリ・エゴロフ(Youri Egorov) [私の好きなピアニスト]

私が、このロシア生まれの、1988年にエイズのため、33歳の若さでこの世を去ったピアニストのことを知ったのは、(前の記事で書いた)三年ほど前にユーラ・ギュラーのベートーヴェンのピアノソナタのCDをダビングしてくれた方が、自ら開設していたHPで紹介していたことがきっかけです。そして、ダビングして頂いたユーラ・ギュラーのベートーヴェンのピアノソナタのCDを送って下さった時に、おまけで、一緒にエゴロフのCD(「Legacy Vol.2」というアルバム)も入れてくれていたのです。
初めて彼の演奏を聴いた時のことは忘れられません。今、私の目の前で「音楽」が生まれているかのような、清冽な印象、天使が舞っているかのような自在感、「ピュア」という言葉がぴったりなその演奏に、たちまち夢中になりました。それから必死に彼の演奏を海外のオークション等を通じて収集したのですが、その、どの演奏も音楽の喜びに溢れた、素晴らしいもので、益々彼のファンになりました。
彼の演奏の一番の特徴はその瑞々しい「タッチ」にあります。彼のタッチは、本当にクリアで美しいもので、それを見事にコントロールして、まるで泉から美しい水が湧き出るように「音楽」を紡いでいくのです。
彼の演奏のうち、特に素晴らしいのは「Great pianists from the Netherlands」と題されたPILIPSの5枚組のCDに収められているシューベルトの楽興の時D.780(これは「Legacy Vol.1」に収録されている演奏と同一)の演奏だと思います。これは彼の最後のリサイタルでのライブですが、あまりにも美しく、そして哀しい、感動的な演奏でして、私にとっては涙なしには聴けないものです。
昨年、思いもかけず、エゴロフの7枚組のCDBoxが発売されました。それはEMIの録音に、1978年におこなわれたカーネギー・ホールでのライヴ録音を加えたもので、演奏はそれこそすべて折り紙つきの素晴らしいものです。まずはこの演奏を聴いてみてください。きっと貴方もエゴロフの魅力に夢中になると思います。
また、(亡くなってからもう10年以上経つのですが)オフィシァルサイトも開設されています。そこではCANAL GRANDEというレーベルから出ている4枚ほどのCD(これらのライブ演奏はいづれも音楽の純粋な喜びに満ちた、見事な演奏です。是非一度聴いてみてください)等も購入できるようで、とてもしっかりした、信頼のおけるデータベースとなっています。(http://www.youri-egorov.com/
彼は1985年に来日して演奏会(ショパンのエチュード等を弾いたようです)を開いています。その時の生の演奏に触れることができていればどんなに幸せだったのだろうと思います。
彼が残したそれほど多くはないものの、充実したこれらの録音は、ピアノ、いや音楽そのものの美しさを代表する名盤として、これからも永遠に輝き続けることでしょう。

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写真は「Youri Egorov - The Master Pianist(CD7枚組)」

(2016年6月21日追記)
ユーリ・エゴロフについては以下の記事でも紹介しています。良かったら読んでみて下さい。
「ユーリ・エゴロフの放送録音集(10CD)を聴きました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2014-06-26
「ユーリー・エゴロフのライブ及び放送録音集を聴きました」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-06-21

私の好きなピアニスト(3)-ユーラ・ギュラー(Youra Guller) [私の好きなピアニスト]

私がユーラ・ギュラー(Youra Guller, The Romanian Jewish pianist 1895~1980)のことを知ったのは、ちょうどドイツに赴任していたときに、会社の目の前にあったCDショップで「ユーラ・ギュラーの芸術(The Art of Youra Guller)」(lebel:Nimbus)というCDを見つけ、何の気なしに手に取ったときからです。そのCDのジャケットには、戦前の写真なのでしょうか?若い女性の顔写真がアップで載っており、その、まるで映画女優のような上品さと美しさに惹かれて、その人となりをまったく知らなかったのですが、つい購入してしまいました。聴いてみると、とても写真通りの、上品かつ豊かな感性を示す演奏ながらも、時折、ちょっと尋常ではないパッションも感じられるもので、並のピアニストではないことは明らかでしたが、何回か聴いた後、CDラックにしまわれたままとなっていました。

その後、日本に帰国し、何年も経ったある日、とあるサイトでユーラ・ギュラーの弾いたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、32番の演奏を紹介する記事を読み、以前、そのドイツで購入していたCDを再度聴いてみて、その内容の素晴らしさを改めて気づき、慌てて彼女のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、32番の演奏を探し始めました。既に、エラート盤のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、32番の演奏は廃盤になっており、中古レコード屋やインターネットで探しても見つからず、たまにE-bayで出品されてもすぐに入札が集中し、百ドルを超える高額でないと落札できず、なかなか手に入れることが出来ませんでした。そうして探しているうちに、ある個人のサイトでこのCDを所有している方を知り、「なんとか聞いてみたいのだが」とメールを出してみたところ、「それではダビングして差し上げましょう」と厚意に預かることが出来、やっと、聴くことができました。期待に胸を膨らませて聴いたその演奏は本当に音楽性豊かで、素晴らしいものでした。未だに私の知る限り、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、32番の演奏で、この演奏を超えたものはありません。ピアノ演奏の極致、絶対的な「芸術」としか言いようがないものがこの演奏にはあります。

色々調べてみると、マルタ・アルゲリッチの必死の説得によってギュラーが78歳で録音したものであること、1909年、14歳でパリ音楽院をプルミエ・プリ(第1位)で卒業したこと(その時の第2位はクララ・ハスキルでした)などが分かってきました。その後、この演奏のレコードやその他の手に入る彼女の録音はほぼ全て入手したのですが、驚くことにこの「幻の名盤」であったエラート盤は昨年、Apexというレーベルから廉価版で再販され、一部のファンを喜ばせました。また、最近はTahraというレーベルが積極的に昔の録音を発掘し、販売していますが、いずれも本当に素晴らしい演奏です。(Tahra盤でのライブ演奏やNimbus盤の晩年のショパンのバラード4番の演奏などには演奏上の瑕がありますが、それでもそれを上回る非常に高い芸術性を感じとることができます)本当に素晴らしい、私にとって大事な「幻のピアニスト」です。

最初に紹介したNimbus盤のCDですが、レコードで発売されていたときとはジャケット(及び一部収録曲)が異なります。レコードの方のジャケットは眼鏡をかけた彼女の晩年の笑顔のアップの写真です。その顔写真は(失礼ながら)皺も多く、若い時の美貌は失われていますが、こういう風に歳を取りたいものだと思わせる、何とも味わいのある、素晴らしいものです。

ユーラ・ギュラー…まさしくピアノの女神といって良いのではないでしょうか。
(注)ヴァイオリニストのジャック・ティボーは彼女を「音楽の女神」と呼んだそうです。

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写真はYoura Guller 「The Art of Youra Guller 」(上がCD盤、下がLP盤。LPのみに収録されているのはスカルラッティのソナタ3曲で、LPには収録されてあらず、CDのみに収録されているのはショパンのバラード4番とグラナドスの作品2曲です)

(2016.4.28追記)
「ユーラ・ギュラー(Youra Guller)」で検索して、この記事を読む方が多いので、私のこれまで書いた記事のうち、彼女の演奏について紹介した他の記事へのリンクを以下、貼っておきます。興味のある方は是非、読んでみてください。
「ユーラ・ギュラーの初出音源である2曲の協奏曲を聴いて…」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2011-05-29

私の好きなピアニスト(2)-ビル・エバンス(Bill Evans) [私の好きなピアニスト]

ジャズを本格的に聴き始めたのは大学に入学してからです。前に書いたように、クラシック音楽でもピアノが好きだったこともあり、ジャズも最初はピアノトリオから聴きはじめました。そしてすぐ大好きになったのがビル・エバンス(Bill Evans 1929~1980)です。特にRiverside時代の四部作、「Portrait in Jazz」「Waltz for Debby」「Explorations」「Sunday At The Village Vanguard」は一番のお気に入りでした。多分、私と同じように、これらのアルバムからジャズピアノを好きになった方は特に多いのではないでしょうか?
後年のVerveやFantasyでの録音も良いのですが、やはりBill Evans(p),Scott LaFaro(b),Paul Motian(ds)の組み合わせが最高です。これらのアルバムについては、それこそ色々な方が語っていますので、私からこれ以上語ることはありません。間違いなく白人ピアノジャズの傑作であることに疑問の余地はないと思います。
また、「Portrait in Jazz」や 「Waltz for Debby」の美しいジャケットは有名でした。ただ、(これらのジャケットには何の罪もないのですが)、あのジャケットの印象(Jazzが本来、持っているブルージーな部分、バタ臭い部分がなく、知的、リリシズムな部分が強調されている)とジャズピアノのイメージが同一視されてしまい、結果的に、ジャズファンにとって、ジャズピアノに対する一部の偏った見方を助長した部分もあるのかもしれません。
大学時代にサークルの先輩やジャズ喫茶から教わり、それ以来ずっと聴いているジャズは、今でも僕にとって大事な音楽の一ジャンルです。
即興演奏…その芸術の魅力は決して失われることはないと思います。

Portrait in Jazz.jpgWaltz for Debby.jpgExplorations.jpgSunday at the Village Vanguard.jpg
写真はビル・エバンスのRiverside時代の四部作、「Portrait in Jazz」「Waltz for Debby」「Explorations」「Sunday At The Village Vanguard」

私の好きなピアニスト(1)-ディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti) [私の好きなピアニスト]

母がピアノを教えていたこと、姉がピアノの道に進んだこともあり、家にはいつもピアノの音がしていました。そんな環境の中で、私も中学のころから自然とピアノが好きになりました。といっても、私の場合は弾くほうは駄目で、聴くほうに夢中になり、高校生のころから、色々とレコードを買っては家で聴くという毎日でした。
最初に大好きになったピアニストはディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti 1917~1950)です。私が高校生のころに知ったのですが、(言い尽くされていますが)彼の弾くバッハ、ショパン、特にワルツ、ノクターンの素晴しさ、端正ながら、なんともいえない気品ある演奏、コントロールされつくしたタッチの美しさに、夢中になりました。プザンソンの最後の演奏会のレコードは聴いていると、コンサートのライブの雰囲気、そして「白鳥の歌」というのにふさわしい、彼の美しすぎる演奏に、いつも鳥肌が立ちます。
「ピアノ」の本当の美しさを僕に教えてくれた人…それがディヌ・リパッティです。

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写真は「ディヌ・リパッティ ショパン ワルツ集」
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