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私の好きなヴァイオリニスト(2)-ジョコンダ・デ・ヴィート(Gioconda de Vito) [私の好きなヴァイオリニスト]

今年の初めに、「私の好きなヴァイオリニスト」というテーマで記事を書き始めながら、これまで紹介したのはハンガリー出身のヴァイオリニスト、ティボール・ヴァルガのみとなってしまっていました。(ごめんなさい)これから少しづつ書き足していこうと思っています。宜しくお願い致します。
今日、ご紹介するのはイタリア出身のヴァイオリニスト、ジョコンダ・デ・ヴィート(Gioconda de Vito 1907~1994年)です。私が初めて彼女のことを知ったのは、今から10年ほど前、ブラームスのヴァイオリンソナタが収録されたCDを何気なく購入、聴いてみた時からです。なんてロマンティックで、かつ、芯が太く、味わい深い演奏なのだろうと感銘を受け、他の演奏も是非聴いてみたいと思い、探し求める日々が始まりました。当時は国内盤(CD)の殆どが廃盤で、外国盤(CD)を中心にこつこつと集めていたのですが、運よく、2004年頃に再販された「ジョコンダ・デ・ヴィートの芸術」(東芝EMI CD9枚組)を購入、これにより、彼女の演奏をまとめて聴くことができるようになりました。

ジョコンダ・デ・ヴィートの弾くヴァイオリン(1952年以降はストラディヴァリ「トスカーナ」を使用)は、その輝くような美しい高音と、力強く響く低音の響きの良さも加わった、気品と豊潤さもあわせ持った音色が特徴で、見事にコントロールされた演奏ながら、その端々に溢れ出る、深い人間性を感じさせながらも、まさにミューズが舞っているとしか言いようもない非常にピュアーな音楽性が最大の魅力かと思います。彼女のレパートリーはそれほど広くなく、バッハ、ブラームスといったドイツ音楽が中心なのですが、残されている演奏は、そのどれもが素晴らしいものです。特にブラームスのソナタ、協奏曲、バッハ、モーツァルトの協奏曲などは、屈指の名演と言ってよいかと思います。その中でも、モーツァルトの協奏曲第三番の演奏は、「天馬空をいく」というか、彼女のイタリア人ならではの、陽性な才能がひときわ輝いた演奏として忘れることはできません。たしか、諏訪内晶子さんも著書「ヴァイオリンと翔る」で、ジョコンダ・デ・ヴィートの弾くモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第三番を「カンタービレ(cantabile)」という言葉がぴったりな演奏として紹介していたかと思います。

彼女の録音は、今でも高い人気を誇り、オリジナルのLPなどはオークション等で非常に高い値段(万円単位)で取引されているようですね。今ではCDも比較的容易に入手できるようなので、気軽に彼女の演奏を楽しむことができるかと思います。演奏スタイルがオールドファッションではないかといったような懸念はひとまず捨てて、是非一度、聴いてみてください。そのヴァイオリン演奏の豊かさ、美しさに驚かれるかと思います。
私にとってジョコンダ・デ・ヴィートは、まさに「ヴァイオリンの女神」です。

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写真は「ジョコンダ・デ・ヴィートの芸術」(9CD)

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私の好きなヴァイオリニスト(1)-ティボール・ヴァルガ(Tibor Varga) [私の好きなヴァイオリニスト]

私は、母がピアノを教えていたり、姉がピアノを本格的に学んでいたこともあり、中学生の頃から、クラシック音楽でも、特にピアノ音楽(シューベルト、ショパン、シューマンのピアノ独奏曲・協奏曲)を中心に聴いていたものの、それ以外の楽器(例えばチェロ、ヴァイオリンといった弦楽器やフルートなどの管楽器)やオーケストラについては、あまり、本格的というか、集中的には聴いていませんでした。そんな私にヴァイオリンの魅力を教えてくれたのがティボール・ヴァルガ(Tibor Varga 1921~2003年)です。私がティボール・ヴァルガという、ハンガリー出身のヴァイオリニストのことを知ったのは、全くの偶然です。1990年代の前半、ちょうどドイツ、デュッセルドルフに赴任していたとき、町のCDショップで、Clavesレーベルのティボール・ヴァルガのアンソロジー(CD四枚組)を見つけ、その、なんとも雰囲気のあるジャケットにひかれ、購入したのがきっかけでした。そのCDにはバッハ、モーツァルトやブルッフ、そしてチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲やアンコールピース等が収録されていましたが、特に私が気に入ったのがチャイコフスキーの演奏でした。一言で言えば「気品」があると言うのでしょうか? ロマンティックでありながら、決して低俗に流されることのない、素晴らしい演奏で、私は一気に、このヴァイオリニストに魅せられました。チャイコフスキー以外ではブルッフも、とても良い演奏で、彼の、節度を保ちながらも、そこはかとなくロマンティック演奏は、こうしたロマン派の曲にぴったり合うようです。ティボール・ヴァルガは演奏者としてだけではなく、教育者としても知られていまして、日本人にも彼に教わった方がいるようです。どんなレッスンだったのでしょう?とても興味があります。
ティボール・ヴァルガのClaves盤は一時期は入手困難だったようですが、今は、アマゾンの音楽配信で簡単かつ安価に聴くことができるようです。是非、彼の弾く、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を一度聴いてみてください。そこにはヴァイオリンの持つ、全ての魅力が詰め込まれています。

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写真は「The Tibor Varga Collection, Vol. III」(CD)、この「The Tibor Varga Collection」以外にも、彼のCDは何枚か(例えばベートーベンのヴァイオリン協奏曲など、CD-Rが多かったかと思います)は入手することができます。彼の演奏したバッハの無伴奏のLPは、とんでもない高値になっていると聞いた事がありますが、彼が1953年に録音したパルティータの2番については、パブリックドメインとして、演奏自体はネットで公開されていて、簡単に聴くことができます。

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